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エトナ山のワイン その1

あまりにもいろいろなことを手掛けすぎて、ふと気付けば、最後の更新をしてから3カ月以上(深く反省)。。。

今回は、6月下旬に訪れたシチリア島のエトナ山のワインについて語りたい。
活火山であるエトナ山(まず最初に言っておきたいのだけど、本当はエトナ山、ではなくエトゥナ山と呼ばなきゃおかしい、まあ、いいかな、細かいことにこだわらなくても。。。。)は、世界遺産になったばかり!

エトナ山麓の人々が繰り返して言うセリフがある:
“エトナ地域は、島の中の島”
どういう意味かと言うと、このあたりには独特の気象条件(テロワール)があり、シチリアの他の地域とはまったく異なる、ということ。
エトナ山は、標高が3326メートルもあるから、6月下旬と言うのに、滞在した4日間、朝晩は肌寒いくらいだった。残雪もあるし、地元の人いわく、あの雪は夏も消えない、、、と。もちろん、冬はスキーができる!

シチリアの赤ワインと言うと、ネーロ・ダーヴォラが有名だけど、今回私がエトナ山に出かけたのには、1本のワインとの出会いがあった。
今から数年前、ブラインドテースティングで試飲した赤ワイン。。。。ピノ・ネーロかとその場にいた皆が思った。。。。それがエトナ・ロッソと言うワインだった。確かビンテージは2004年。淡いオレンジがかった赤色、エレガントで深みのあるワイン。。。衝撃であった。

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今、私は噴煙をあげているエトナ山の前に立っている。
南、東側が、このエトナと呼ばれるシチリアで一番最初(1968年)にDOCとして認められたワインの産地であり、標高は600~1000メートル前後。白・赤・ロゼ・そしてスプマンテもある。
白の品種は、カリカンテが最低80%。
赤は、ネレッロ・マスカレーゼ最低80%。ネレッロ・カプッチョ最高20%。
スプマンテはネレッロ・マスカレーゼ最低60%。
今シチリアワインの中で、一番注目されているこのワイン、10年ほど前は、15ほどしかなかったワイナリーが今は60に増えた。

エトナ・ビアンコなら、BenentiのPietramarinaが面白い!
株仕立てのカリカンテ100%、そしてシュル・リー法で作ったワイン。白いワインとは言え、10年後に飲んでも面白い。標高950メートルの、一番素晴らしい白ブドウが採れるミーロ村の畑のブドウのみを使用。
2007年を試飲。そしてその後に2001年を開けてくれる! 石油系の香りが口いっぱいに広がる。

でも、そんな独特な方法でなく、シンプルな作り方のエトナ・ビアンコも魅力がいっぱい。
今回試飲したのは、Tenute Terre Nereの2012とTenuta di Fessinaの、A` Puddara2011、Murgoのベース2012とクリュタイプのTenuta S. Michele2010、Graciの2012。
すべてに共通する魅力は、ミネラル香! 活火山エトナ山の土壌ならではの味わい。柑橘類、場合によってはパイナップルの香りもある。カリカンテ種ならではの酸味が何とも言えない。アフターもとても長い。A` Puddaraは大樽を使用しているので、バニラ香があり、バランスの良さが売り物。

そして待望の赤!
でもその前に畑の様子を。。。。
白ブドウも黒ブドウも、エトナ山麓の畑では、樹齢60年なんて、当たり前!なのである。

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場合によっては、樹齢140年ということも。。。。株仕立てが一般的で、古い畑は、ブドウの木と木の間隔がわずか90センチ。これでは、狭すぎてトラクターは導入できないから、全て手作業になる。火山灰に覆われた畑での作業は、埃まみれになる。
その間をカメラ片手に歩いていた私の目に止まった1本のブドウの木が!

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まさに、これ!
ミンネッラだ!!!
白ブドウのミンネッラはシチリア方言で“オッパイ”と言う意味。ブドウの実の形が似ているから、そう呼ばれるようになったそうだ。
黒ブドウの主流は、ネレッロ・マスカレーゼ。とは言っても、黒ブドウの脇に、白ブドウが植えてあったり、さまざま。100年ぐらい前、ブドウだけ畑に育てていた人なんていなかった。ブドウの脇に野菜やオリーブ、サボテン(実を食用)が一緒くたに植えてある。

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ぶどう畑なんて、昔はなかったんだね。畑! そう、菜食類は全部そこに植えたわけ。隙間なんて残しちゃいけなかったんだね。
だから、今でもエトナのワインには、赤ワインだけど、少し白ブドウが入っている、なんてこと当たり前。

現在有名なワイナリーのオーナーの中には、地元出身者は少ない。この地に惹かれてよそから来た人々。でも彼らは、既に植えられていたブドウを引き抜き植え替える、ということをせず、その樹齢の高いブドウを守り続け、そこから素晴らしいワインを生み出そうとしている。前オーナーの所で働いていた人々が、そのまま新しいオーナーの下で働く、という形が多い。彼らは、愛情を注いで畑を守り続けてくれるのだ。

畑の土壌は、場合によっては100メートル移動しただけで、まったく違う、と言うことがあるのも、エトナ山ならでは!

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火山灰(とは言っても肥沃な火山灰)だらけのところ、ちょっと石が混ざっているところ、石だらけのところ。。。。石も溶岩の場合もあれば、軽石のことも、あるいは両方が混ざっている場合も。
そんな土壌の差が、出来上がったワインにもはっきりと感じられる。
1986年の噴火の際には1600メートルもの噴火が上がった。その時の流れた溶岩が、黒い道となって、あちこちに残っている。

ワイナリーPassopisciaroの畑を案内してくれたLetiziaさんは、黒い溶岩が流れ出した後を指さしながら、“うちの畑のすぐ真横まで溶岩が流れ出したのよ。”と指さす。(下の写真の真ん中あたりの林の前の黒い部分、わかってもらえるだろうか?) 

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1968年、このワインがDOCになった頃は、村の人々が町に働きに行くようになった時代で、野放しになっていた畑がたくさんあったそうである。道路から遠い畑、標高の高すぎる畑、傾斜のきつい畑、、、いくつかのこれらの地域は、DOCの規定書の生産地域から外されてしまった。
本当は素晴らしいテロワールがあるのに、エトナ山麓でありながら、エトナDOCと名乗れない。。。。そんな理不尽な理由からワイナリーPassopisciaroのワインはエトナDOCではなく、シチリアIGPと言うカテゴリーのラベルが貼られている。

標高が1000メートル近くとは言え、ここはシチリア。昼間になるとやはり暑い。。。
昼と夜の、あるいは夏と冬の気温差が30度以上のこともある。それが又、ワインに素晴らしいフレーバーをもたらす。

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冬のエトナ山。。。

埃まみれになりながら、ブドウのつるを支柱にひもで結ぶ作業をしている人々。。。。

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さあ、ワイナリーに戻って、期待の赤を試飲しよう!

続く。。。。

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テーマ:ワイン - ジャンル:グルメ

  1. 2013/07/20(土) 04:20:12|
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