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イタリアより食とワインと山の魅力を

イタリアのワイン・チーズ、そして食生活情報

マスカルポーネ

ティラミスの材料として、一躍有名になったマスカルポーネ。
市販されている大半のマスカルポーネは、大量生産されている。
でも今回、ミラノの北、カゼーラというDOPのチーズの作り手のところで出会ったマスカルポーネは、今まで私が食べていたのとは、全く別物だった。
そもそも、マスカルポーネは冬作るものだったらしい。
ここでは、彼らたちが飼育している牛から絞ったフレッシュなミルクを一晩寝かして置き、上に浮き上がった脂肪分(生クリーム)と、その脂肪分をさらに濃縮した生クリームと全乳で作っている。


その割合は、濃縮生クリーム7リットル、生クリーム3リットル、全乳1リットル。
これは、濃縮生クリームを作る装置。         
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出来上がったばかりのマスカルポーネをスプーンで試食させてもらった。

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たった一さじ舐めただけなのに、この余韻はなんだろう。。。
商品化するのは、翌日、、、、と言うことで購入できなかったのが、つくづく残念だった。


  1. 2020/03/06(金) 00:28:16|
  2. イタリアのチーズ
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パルミジャーノ・レッジャーノ工房巡り

イタリアのチーズの王様と言ったら、パルミジャーノ・レッジャーノ。
9月に3軒の工房を巡るという恩恵に授かりました。
訪問したのは以下:
アグリナシェンテ。
コンソルツィオ・ヴァッケ・ロッセ。
ローゾラ。

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アグリナシェンテはフィデンツィアの高速道路の出口の近くにある工房で、6つの畜産者たちからなる共同組合。近代的な工房。なんといってもここの特徴は、2016年よりイスラム教徒のためにハーラル認証のパルミジャーノ・レッジャーノを造っている。製造段階の初期に使う凝乳剤は、子牛の胃袋から採るが、そのためには子牛を屠畜しなくてはならない。それが、ハーラルにのっとった方法で行われている。それでけではなく製造段階、熟成段階にも国際機関であるハーラル・インターナショナル・オーソリティーから派遣されたメンバーがチェックをするそうである。ハーラル認定ではないパルミジャーノ・レッジャーノのラインとは、接触がないように製造されている。

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コンソルツィオ・ヴァッケ・ロッセは、名前のごとく、赤牛のミルクだけを使用している。この赤牛は、ロッサ・レッジャーナとも呼ばれ、イタリアには1000年ぐらい前に持ち込まれたと言われている。たくさんのカゼインを含んだミルクがチーズ造りには最適であるし、畑仕事にも有益な牛なので、この地方では戦前まではどの農家もこの牛を飼っていた。戦後、パルミジャーノ・レッジャーノが爆発的な人気になると、ミルクの生産量の少ないこの赤牛は見捨てられてしまい、ブルーナやホルスタイン種が主流になってしまった。独自の協会が存在し、通常のパルミジャーノ・レッジャーノが製造後12か月で商品化できるのに対し、それを24か月と定めている。年間」13000個しか造られていない貴重なもの。

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ローゾラの工房は、標高750メートルの山岳地帯にある。小さな工房であるが、なんといってもここの特徴は、モデナの白牛のミルクだけのパルミジャーノ・レッジャーノを造っていること。この白牛も、力があり畑仕事に向いていたこと、肉牛としての価値が高いことで昔はこの地方でたくさん飼われていたにもかかわらず、絶滅の危機にさらされてしまった。2005年より、絶滅の危機から救うモデナ県のプロジェクトのおかげで、ローゾラの6つある大鍋の1つが、毎日、この白牛のミルクだけのパルミジャーノ・レッジャーノ造りに使われている。ちょうど私たちが訪れた時には、リコッタを造っているところであった。風味をよくするために少し生クリームを加える。タンクに入っている乳清。見ているうちに、どんどん固まり始めたリコッタが浮かんでくる。最後には、ステンレスでできたリコッタを救うためのお皿を乗せても沈まない硬さになった。出来立てのリコッタをご馳走になった。
  1. 2017/11/02(木) 06:55:50|
  2. イタリアのチーズ
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チーズのセミナー

ONAF(全国チーズテースター協会)のセミナーに参加。
昨年DOPに認証されたばかりのPiave(ピアーヴェ)の熟成12カ月と18カ月、そしてサン・ロッコという協同組合(http://www.caseificiosanrocco.it/chi_siamo.html)のチーズ工場が作っているやはりDOPのアズィアーゴ・プレッサートと同じ生産者のコッリーナ・ヴェネタというチーズがサービスされた。

2軒の工場から、それぞれカザーロと呼ばれるチーズ生産過程の責任者が生産地のヴェネト州からミラノまで上京。
ワイナリーなら生産者がセミナーをするのは珍しくないけど、チーズの世界ではまずあり得ない貴重なセミナー。
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期待が高まる。
まずは、アズィアーゴのカザーロの説明。彼の工場はヴィチェンツァ県にあり、1日に扱うミルクの量は4000リットル。組合員である乳牛の飼育者から毎日2回、新鮮なミルクが運び込まれてくる。
搬入されたミルクはすぐその場でPHを分析。酸度が高すぎたら、突き返す、というこだわり。
この辺りのアズィアーゴはチーズアイが大きめであるのが特徴だそうである。(チーズアイとは、チーズにある穴・・・エメンタールでおなじみのアレ!)
面白いのは、カード(凝乳)を作る段階で、塩をいれることである。型に入れた後で、塩水に浸して、もう一度塩味を与える。
アズィアーゴ自体は、あまり特徴もないチーズ、というイメージが強かったのに、なんと、なんと、彼のアズィアーゴを食べて、イメージが一転!!
熟成28日のフレッシュタイプのチーズで、生クリームやバターの風味、口に入れると程よい甘さと薄めの塩味のバランスが抜群である。
彼らのこだわりで、もう一つのアズィアーゴ・ダッレーヴォと言うタイプは作らず、プレッサートだけを作っている。
そして彼らの究めつきのチーズ、コッリーナ・ヴェネトはヴェネト州の丘陵と言う意味である。パルミジャーノ・レッジャーノタイプのチーズであるが、脱脂はせず、全乳で作ったハード系のチーズ。数々の賞を獲得したこのチーズ。食べてみたいけど、お皿のアズィアーゴの横に並んでいる2種類のピアーヴェの方が熟成期間が短いので、そっちを先に試食しなきゃいけない・・・だからお預け!!

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ピアーヴェは昨年12月に食べて感動した同じ生産者,ラッテブースケのもの。
http://www.lattebusche.it/lattebusche/
想像を絶するような近代的な大きな工場で作っている。ミルクはスキー場で有名なコルチナ・ダンペッツィオ周辺で搾乳されたものを使う。
40年そこで働いているカザーロが、17年前に大投資をして導入したコンピューター化されたこのオランダ製の近代的な機械は素晴らしいけど、自分の的確な判断があってこそ、この素晴らしいピアーヴェができる、と力説。1年以上かけて作る間で、人間の手が触れるのは4回だけ。う~ん・・・・なんか淋しいなあ・・・・私は人間臭いチーズが好きなんだけどなあ・・・
12カ月熟成は溶けかかったバターや、干し草の香りがあり、口に入れるとクルミの味がする。アメリカで大人気なんだそう。
18か月熟成は、ちょっとバラ色がかっている。ヘーゼルナッツの香り。口に入れると、熟成したチーズならではの鰹節の味わい(と言っても、イタリア人にはわかってもらえないけど)。なぜかピーマンの味もした。じゃりじゃりしていて味わいが深い。
ワインの評価用語で、瞑想のためのワイン、とか暖炉の前でゆっくり味わうワイン、と言ういい方があるのだけど、このチーズはムシャムシャ食べるものじゃなくて、瞑想のチーズ。

そして、お預けになっていた期待のコッリーナ・ヴェネタ。熟成20カ月!
黄金色。ドライフルーツや干し草の香り。口の入れると、パルミジャーノ・レッジャーノのようなアミノ酸のジャリジャリがある。これは熟成された証拠だ。普通なら辛みがあってもいいはずの長い熟成を経たのにもかかわらず、この甘さはなんだ! 美味しい、本当に美味しい!!
数々の賞を獲っただけのことはある。
参加者の賞賛を浴びる40年間カザーロを務めている彼の顔が、満足感でほころぶ。
こんな大勢の人々の前で話したことなんてないカザーロ。セミナー開始時は、とても緊張していたカザーロ。

500gほど買って家に向かう。
さあ、何のワインと合わせようか?
フルボディーの赤がピッタリ合いそうだ・・・・

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  1. 2011/05/22(日) 02:21:19|
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赤牛のパルミジャーノ・レッジャーノ

パルミジャーノ・レッジャーノはイタリアのチーズの王様。
その中でも赤牛のミルクから作るものは特別・・・と何度も耳にしたけど、口にしたのは一昨年が初めて。
噂ほどでもないに違いない、とタカをくくっていたけど、どうして、どうして・・・

そのこってり感、風味、こくは、噂通り、特別な味わいであった。
念願かなって、レッジョ・エミーリアにある赤牛のミルクから飲みパルミジャーノ・レッジャーノを作っているこだわりのチーズ工場を訪問。
そもそも赤牛は今から千年ほど前にロンゴバルド族によりエミーリア周辺に持ち込まれた。ミルクの生産量がホルスタイン種と比べ少ないので、一時は絶滅の危機に追いやられていた。

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たとえミルクの生産量が少なくても、脂肪分が高くたんぱく質の豊富なこのミルクから作るパルミジャーノ・レッジャーノの価値を広めようと、20年前に造られたこの工場では赤牛のミルクしか扱っていない。
契約農家から朝、晩2回運び込まれるミルクから今でも伝統的な方法でパルミジャーノ・レッジャーノを作っている彼ら。

赤牛だからと言って作り方が変わるわけではないけど、パルミジャーノ・レッジャーノの作り方、ご覧下さいね。
写真が多くて、重くて申し訳ないけど、一見の価値あり~~!!!

① 前夜持ちこまれたミルクを一晩放置し、浮き上がった脂肪分を取り除く。
② 朝運ばれてきたミルク(脂肪分は取り除かない)と①の一部脱脂したミルクを銅メッキした大鍋に入れる。
③ 加熱しながら前日のチーズ作りの際に得た乳清を醗酵させたものと凝乳酵素を加える。

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④ 固まったら(これをカードと呼ぶ)、スピーノと呼ばれる道具で米粒の大きさまで砕いていく。

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⑤ もう一度55度前後まで加熱する。

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⑥ 下に沈んでいる塊になったカードを布を使って引っ張り上げ、2つにカットし、滴をきる。

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⑦ 布ごと型に入れ、重しをして、余分な水分を押し出す。

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⑧ 工場の番号、製造年月、パルミジャーノ・レッジャーノの刻印の入っているプラスティックの帯を巻き、ステンレスの型に入れ替える。帯を広げて一生懸命説明してくれるチャーミングなミケーラさん(ありがとう~!)。

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⑨ 型から外して、塩水に浸す。

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⑩ 熟成する。

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⑪ 協会から検査官が来てチェック、OKなら焼印が押される。ちなみに、真ん中の赤牛2頭の焼印が、貴重な赤牛パルミジャーノ・レッジャーノ協会の認定の証。

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ミルクが入っていると大鍋の深さが想像がつかないけど、空だとこんな感じ:
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そして、こちらがチーズ作りに欠かせない道具:
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さすが、イタリア! 壁には十字架が!!!

工場内には、直売コーナーもある。
12カ月熟成(これは規定で赤牛のパルミジャーノ・レッジャーノとは呼べない)、25カ月熟成、37か月熟成・・・3種類も購入してしまった私!!

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  1. 2011/04/22(金) 06:55:06|
  2. イタリアのチーズ
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新しいDOPのチーズ誕生!!!

今日はイタリアの全国チーズテースター協会(ONAF)のミラノ支部の忘年会。
立食で7ユーロ、ワイン付き、その上豪華な商品が当たる抽選もある。

私のお目当ては、新しくDOP(原産地保護呼称)に認定されたPiave(ピアーヴェ)。
今年の9月下旬にDOPに認定されたばかりだそうだが、勉強不足でちっとも知らなかった・・・・
Piaveは本来は川の名前である。この川はスキー場で知られるコルチナ・ダンペッツォの近くが水源地で、ヴェネツィアの近く、アドリア海にそそいでいる。
その川の名前をとったこのチーズ、生産地域はヴェネト州のベッルーノ県。牛の全乳を使用。
最低熟成期間が20日間のフレスコと呼ばれるフレッシュタイプとメッツァーノ(中間)と呼ばれる熟成期間が60日から180日のもの、そして熟成期間が180日以上のヴェッキオ(熟成もの)に分かれる。
重量は6キロ前後。
今回試食したのは、メッツァーノタイプとヴェッキオタイプ。

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メッツァーノタイプはミルクの味が魅力的で甘味があり、テーブルチーズとしても美味しいが、フリウリの伝統料理、フリッコに使えそう。なんか、Asiago(アジアーゴ)に似ている味わい。ヴェッキオタイプは熟成15カ月という貴重なもの。
15カ月も熟成しているのにもかかわらず、辛みがなく、パルミジャーノ・レッジャーノのようなじゃりじゃり感もない。地元では、熟成物はおろしてパスタ等にかける。
私が気に入ったのは、メッツァーノタイプ。地元の人たちは、これをフリットして、ポレンタ、サワークラウトと一緒に食べるそうである。

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早速メッツァーノタイプを購入。
このチーズの詳細に興味のある方、英語のHP貼り付けますね。
http://www.formaggiopiave.it/home_eng.html

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  1. 2010/12/17(金) 07:23:15|
  2. イタリアのチーズ
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